火曜日。とても女子な日。放課後の雑談のよう。最近本屋が好き。宮城谷先生の三国志が文庫になっていて、ちょっと気になった。手にとって、少し読んだ。素敵。
水曜日。髪のお手入れ、およびヘアアレンジに凝っている。とてもお世話になっていた5歳年下の同僚の最終日。へんに現実味がわかない。なかなか帰れない自分が小学生男子みたいだ。
木曜日。ライブのソロ出演について、なぜかもう一週間考えさせてほしいと言ってしまった。お金面での懸念が口から出たんだけど、それは本心ではなかった。たんにその日、生理で体調がよくなかったのが最大の原因だったと思う。振り返ってもよくわからない。女はこれがあるから、自分でも扱いにくい。今までの後悔や失敗も、たいていは生理にまつわる感情のブレが原因だった。ライブについては、来週まで枠があいていれば出演したい。
金曜日。最近、男性心理についての本を読んで勉強している。笑われてしまうかもしれないけれど、勉強しないとやっぱりわからない。むしろそういう認識に達しただけでも、立派な進歩である。大の大人ばかりだったホモソーシャルな前の職場で若い女子の自分が距離を置かれていたのも、なんとなく理由がわかった。たんに、(無意識の)言葉の刃を持つ私が怖がられていたんだということ。男の人は素直で単純で強い。でも、弱い。2こ下の今いちばん好きな同僚と話をするのが好きで、今日も仕事の話をしたり、ついでに雑談したり一緒に笑ったりで、それ自体は楽しかったんだけど、私はどうしても長年の習性で、女の人に対するように男の人にも話しかけてしまうところがある。つまり、それなりにあたまの回転の速い「会話」を進めてしまうし、あとは状況や気持ちを分かち合ってあげるのがコミュニケーションだと思って、「大丈夫?」とか「手伝おうか」とか、うっかり声をかけてしまう。でも男の人にはむしろ、そういうのはよくないんだと、最近いろいろ読んで知った。言うなら「すごい」とか「さすが」とか「応援してる」とかにしないといけない。もちろん、メールのような時間をかけられるツールなら、これまでもずっとそういうことはできていたんだけど(これでもライターの端くれである)、会話だといつも女の人とのコミュニケーションの中にいたから、ついつい「一緒にやろう」というニュアンスが出てしまう。でも、男の人には手を差し伸べちゃいけない。口出しせず、信頼して、あとは待ってなきゃいけない。というわけで、2こ下の子。今日はともかく、これまでけっこう「助言」してしまっていた。今から取り返せるか、時間をかけてやれるだけやってみる。彼のプライドを傷つけていなければうれしい。男性との接し方を劇的に学べたのは、やはり前職のトップ選手相手にやってきたロングインタビューの仕事だったと思う。男の人に対しては、からだ全身で彼の話を聞いてあげることが、一番のコミュニケーションになるんだと、この経験を通じて学んだ。インタビューの前に聞き手として準備することはいろいろあったけれど、いちばん心がけたのは、私は彼のことが大好きなんだ、と本心からほれ込んで現場に臨むことだった。だから、どんな話でも聞き手に専念して本気でつきあえたし、そこで本気で励ませたから、話してもらえたんだと思う。あの仕事のおかげで、男の人の女の人とは違うすばらしさを知ることができた。今でも振り返るたびに、感謝したくなる。おかげで世界が倍になった。
土曜日。朝、自分の書いた原稿が世に出たのを読んで、感動した。うちでお茶やコーヒーを淹れつつ、パソコンに溜まったデータの整理および、ひさしぶりのネット。チャールトンの状況が気にかかっている。ただ、取り組みのすばらしいクラブだから、いい未来が待っていることには間違いない。過渡期なんだと思う。今が14時半。これから本を読んだり、ひとりの時間を楽しんだりしたい。今さらだけど、お金に苦労のない自由な週末を過ごせているのは、恵まれたことだと思う。たった今、私の置かれているこの状況に、私の選んだかけがえのない幸せを感じている。